富士経済は、2012年6月から8月にかけて、FCV(燃料電池車)の燃料として使われる水素と、水素を供給するインフラおよび水素の製造などに関連した機器の国内市場を調査。その結果を報告書「2012年版 水素燃料関連市場の将来展望」にまとめた。
報告書では、FCV向け水素燃料は現状では市場がほとんど形成されておらず、FCVの本格的な導入が始まる2015年度に市場が立ち上がると予測している。FCVの出荷台数が急速に伸びるのは2020年以降で、保有台数に比例して水素燃料の需要も高まっていく見通し。2025年度の市場は、2015年度比330倍に拡大すると予測している。
また水素ステーションは、2015年のFCV本格導入に先行して整備が進められていくと予測。商用水素ステーションの建設は2013年度から順次開始され、2015年度には単年で50件、累積では100件程度になる見通し。2025年度には単年で150件、累積では1170件程度を予測している。
水素燃料関連機器については、2015年のFCV本格導入を前に先行投資が行われる見通しで、2014年度から2015年度にかけて拡大が予測される品目も多い。2020年以降のFCVの普及・拡大期には、車載用水素機器の大幅な拡大が予測される。