鈴鹿の日本GPをリタイアで終えたセルジオ・ペレスについて、マクラーレン側は特に気にしてはいないとコメントした。来季からのマクラーレン加入が決まっているとは言え、他チームの関係者が他チームのドライバーに好意的な言及をするのは珍しい。
ペレスが2013年マクラーレンのドライブを正式に発表して以来、最初のレースが鈴鹿。この日、ザウバーのチームメート、小林可夢偉はF1キャリア初の3位ポディウムという大戦果を挙げたが、ペレスはトラブル続きで最後はハミルトンとバトル中にヘアピンでリタイアした。
マクラーレン代表のマーティン・ウィットマーシュは、ペレスの経験値に決して幻想を抱いてはおらず、今後、彼の能力を引き出すのはチームの務めであることはわかっていると語る。
「なかなか意欲的だと思ったよ。鈴鹿の、1回目のオーバーテイクは良かった。2度目のはちょっと失敗だったかもしれないね。しかし、あらためてレースをしながらチャレンジする意欲のあるドライバーを手に入れたと思っている。ダイヤモンドの原石をサーキットでカットすると例えても良く、来季以降は非常にやりがいのある仕事なるだろうと感じている」
ペレスの所属先であるザウバーのモニシャ・カルテンボーンも、彼のファイトには否応なしに慣れさせられたと語る。
「セルジオが非常に感情的な性格の持ち主であることと、経験があまり豊かでないことは充分に認識しています。つまりごく一般的なヤングドライバーであって、彼を雇うのならそれを受け入れて、その中からベストを引き出すことを考えるべきでしょう」