ブリヂストンは、氷上グリップの向上に焦点を絞って開発した乗用車用スタッドレスタイヤ「BLIZZAK SI-12」を10月26日より、北海道地区のブリヂストンタイヤショップ限定で発売すると発表した。
BLIZZAK SI-12は、氷上グリップに重点を置いた新コンセプト「オクタゴンパタン」と「親水性発泡ゴム」を採用、水膜除去と接触面接の増加に加え、「3Dサイプ」によるひっかき効果で、氷上ブレーキ性能、氷上加速性能、氷上コーナリング性能を「BLIZZAK REVO GZ」に比べ向上させた。
具体的には、BLIZZAK REVO GZ比で、氷上制動距離は19%短縮、氷上加速タイムは21%短縮、氷上旋回タイムは12%の短縮と性能向上を果たしている。しかし、ライフ、直進安定性はドライ路面を走った想定でマイナス10%ほど下がるというデメリットも。
同社消費財タイヤ事業統括本部長の大森繁氏は「氷上性能を上げることができましたが、ライフ、直進安定性が下がるという、全性能の向上に至りませんでした。このようなバランスの商品が北海道を始めとする降雪地区のお客様に、どのように捉えられるかというテスト的なマーケティングしなければならない。そして販売価格含め実際にご購入頂く局面で、どのような評価を頂けるかを試す必要があると考え、限定という展開を決断しました」と北海道地区で1サイズ(195/65R15 91Q)最大2000本の限定販売に至る経緯を述べた。
また、SI-12はREVO GZの後継商品ではなく、氷上性能特化型商品と設定しており、今シーズンの評価に基づき来年への拡大を改めて検討するという。