日立建機は、露天掘り鉱山業界の顧客に対し、今後2017年度にかけて5年間にわたり、ダンプトラックの自律運転に関する包括的な各種技術を開発、提供していくと発表した。
日立建機は、日立製作所製ACドライブを搭載したダンプトラックの開発で、すでに日立製作所と強力なシナジーを発揮しており、自律運転の技術開発においても、共同での取り組みを進める。
ダンプトラックの自律運転とは、車両に搭載した各種車体制御システムと管制システムを通信技術でつなぎ、走行や荷の積み下ろしなど、鉱山現場で必要な作業を運転手が乗っていない状態でも可能にするもの。これにより、高い安全性の確保と鉱山運営の高効率化を実現する。
同社は、日立製作所の先進技術を取り入れたACドライブダンプトラックシステムや、多くの実績を持つカナダの子会社ウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズ社の鉱山運行管理システムなどをベースとして、顧客に満足してもらえるソリューションを、今後段階的に提供していく。
自律運転の現場での稼働試験は、2013年度から開始する予定。自律運転を構成する各技術は、顧客の要望に応じてそれぞれ単独でも提供し、運行の安全性や生産性を高めていく。なお、包括的な技術が整う予定の2018年度以降も、市場ニーズに合わせた製品開発を継続していく。