2005年5月に登場した5代目『ゴルフ』は先代から正常進化を遂げた。
ホイールベースの延長による居住性の改善、剛性の向上、直噴FSIエンジンにデュアルクラッチ方式のセミATのDSG、リアサスペンションはマルチリンク方式が採用された。そして、キャッチコピー「GTI is back.」で原点回帰を遂げたGTIには初の専用グリルで差別化が図られた。
3代目、4代目において、安定の高速ツアラー志向へ展開されたGTIを初代、2代目同様のホットハッチ仕様に戻すという意味でつけられたキャッチコピーは伊達ではない。グリル、フロント・サイド・リアのアンダースポイラー、17インチアルミホイールに専用のものが用意され、スポーツ仕様のサスペンションにより25mm車高は落とされた。ターボ付き2.0リットルDOHCエンジンにDSGミッションが組み合わされ、先代が失っていた敏捷性を取り戻した。
また、最速グレードであるR32もモデルチェンジ。3.2リットルのV6エンジンに4WDシステムの「4MOTION」を搭載し、専用の前後バンパー、センター2本出しマフラー、18インチアルミホイール、ブルー塗装の専用キャリパーなどが装備された。