【DIYショウ12】トヨタ、匠たちによる板金加工の技を実演

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DIYショウ12・トヨタ自動車ブース
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  • 太腿を使った曲げ加工
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  • うす加工による端部絞り
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トヨタ自動車は25日まで幕張メッセで開催中の「DIYショウ2012」で、実際にボディー試作を手掛けている匠たちによる板金加工を披露している。

板金加工を実演するのはコンセプトカー『Camatte(カマッテ)たくみ』のボディーを作り上げたトヨタ自動車試作部ボデー試作課のメンバー。同ショウにも展示しているCamatteたくみのサイドフェンダー部分を見学者による体験コーナーも交えながらおよそ30分で仕上げていく。

まずは鉄の平板を太腿を使って曲げていく。ボデー試作課の竹内順司チーフリーダーによると「あえて太腿でやっているのは、柔らかいのと全体に滑らせながらおおよその形状をつくる」ためで、「平板は最終的には300Rにするが、その6割くらいまでを太腿を使ってまず曲げる」という。

「ただ中央は曲がっても、先端部分は曲げられないので、傷がつかないようゴムをつけた両切りの木ハンマーで最終的な300Rに曲げるために両端だけ処理をする」。ここまでが『曲げ加工』になる。

次が「うす」と呼ばれる穴の空いた木型を使った『うす加工による端部絞り』。「端部に鉄板を当ててはしから20~30ミリくらいの所をハンマーで叩いて伸ばす。叩いた所は伸びるが、先端の部分は絞れてきてしわができてくる。このしわを造るところが絞り加工。このしわができないと絞っていけない。ピンポイントで均一に叩いていくことが大事」と竹内さんは解説する。

さらに、「ぼうず床」と呼ばれる金属でできた型を使った『ぼうず床による絞り加工』に移る。この工程では、木のハンマーで内側から外に向かって叩くことでさらに絞り込んでいく。絞り加工の次の工程は『平面部の膨らみ取り』で、ここでも木ハンマーが使われる。

続いて金属製の『ならしハンマーを使った歪み取り』を経て、先端が曲がっている金切ばさみを使い、絞ったところを切断して最終形状を造る。さらにやすりで、バリ取りして仕上げて完成、実演終了となる。

《小松哲也》

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