2012年シーズン後半は現在よりも不確定さを抑制しないと、タイトルレースの最後まで観客の関心をつなぎとめることはできないとロス・ブラウン(メルセデスAMG)が語っている。
開幕以来混乱が続いたシーズンに、ある程度のストーリー性を復活できない場合、F1の魅力は大きく減じられるというのが彼の主張だ。
「F1に携わる私たちは、ランダム性が度を過ぎないように常に気をつけなければならない。今年前半のランダム要素がある程度のエキサイトメントをもたらしたことは否定しないが、私自身は過度なランダム性が長く続くと反対に飽きられてしまうと予想している」
「勝者がまったく予想できないレベルのランダム性はモータースポーツには無用だ。一生懸命マシンを準備しても、偶然の条件に外れたら勝てないというスポーツにしてほしくはない」
「それでもパターンやトレンドのようなものは見えてきている。タイヤの理解が進んだ結果だね。今後の傾向だと思っているし、そうならないと困るとも思っている。とにかくランダム性の行き過ぎは困るんだ」
「F1にはパターンは必要だ。基準となるべきチームがひとつか二つは存在し、残りのチームがこれに挑むというのが健全な姿だと思う。一般のファンもそれがなければシーズンを楽しむことができない。ランダム性が支配し、ほんの僅かなアドバンテージで集めたポイントでタイトルを狙うのは正しいF1ではない」