トヨタ自動車は8月20日、全面改良した『オーリス』を発売した。オーリスはヨーロッパがメイン市場となるが、トヨタの加藤光久副社長はそのヨーロッパ市場を「道場」と表現する。
加藤副社長は「やはり高速まで含めた操縦安定性とか、デザインのセンスとか、色々と学ぶことが多いので、ああいう環境で鍛えられるということが自分たちの車づくりを磨く上でも大変意味のあることだと思っている」と指摘。
その上で「だから彼らに逆に絶対負けないというつもりで、この『オーリス』もやっているし、ああいう場所を道場としながら、世界のそれぞれの地域のお客様にミートした車づくりをきちっとしていく。そのためのデザインだとか走りだとかを、もっと良くできるような骨格づくりをしていく。その骨格がヨーロッパでもきちっと通用するものにしていく。ヨーロッパだけということではないが、特にヨーロッパはそういう位置づけでとらえている」と述べた。
さらに「やはりアウトバーンの大変高速の過酷な条件、それからカントリーにいくと、けっこう荒れた路面がたくさんあって、非常に性能的に懐の深い車じゃないと通用しない部分がある。欧州メイクはそういう場所、公道を使って車を開発している。我々が日本の中でやる開発とは違う環境で車を造ることができる。我々も道が車を造ると思っているので、欧州という場を利用させてもらって車造りに生かしている。そういう位置づけで、とても大事な場所」と付け加えた。