三菱自動車の益子修社長は8月1日の発表会見で、新型ミラージュをタイで集中生産する背景について、「とくに市場の成長が見込めるASEAN(東南アジア諸国連合)域内で生産することに大きな意味がある」と指摘した。
また、タイ政府によるエコカー生産への優遇策や、古くから日本の部品メーカーが集積していることなども理由に挙げた。三菱自動車はミラージュのためにタイ第3工場を新設、2012年度は12万台を生産する計画。このうち出荷ベースではタイに5万1000台、日本へ3万7000台、残りをASEAN諸国に供給する。
13年度以降は中東や欧州などへの供給を始めるほか、セダンタイプも加える。益子社長は「若干の投資で年15万台までは対応できるが、それでも供給不足となるので、年20万台に拡充していきたい」と語った。20万台への能力増は、13年度にも着手したい意向だ。
第3工場の能力増が成ると、タイの総生産能力は50万台規模に拡大される。益子社長は他のASEAN諸国との生産バランスもあるため「タイでの能力は50万台が限界かなと考えている」と話した。