ダイムラーが16日、ドイツ・ラシュタット工場で生産を開始したばかりの新型メルセデスベンツ『Aクラス』。同車のニーズに対応して、ダイムラーが早くも増産に乗り出した。
これは24日、ダイムラーが発表したもの。新型Aクラスの生産をドイツ・ラシュタット工場だけでなく、フィンランドでも行うことが告げられたのだ。
フィンランドでの新型Aクラスの生産は、現地のバルメットオートモーティブに委託する形で実現。バルメット社は、1951年にフィンランド政府によって設立された国策企業。第二次世界大戦で旧ソビエト連邦に敗れたフィンランドは、ソ連への戦争賠償のため、さまざまな工業製品を生産する必要に迫られた。そのため国内の重工業メーカーを束ねて、バルメット社を結成したのだ。
その自動車部門が、バルメットオートモーティブである。古くはスウェーデンのサーブから、サーブ『90』や『900カブリオレ』を受託生産。最近では1997年から、ポルシェから、『ボクスター』の生産の一部を受託している。
ダイムラーは2013‐2016年の4年間、10万台以上の新型Aクラスの生産を、バルメットオートモーティブに委託する計画。両社は今秋にも、最終契約を結ぶ予定だ。