2011年12月、破産を申請したスウェーデンの自動車メーカー、サーブオートモビル(以下、サーブ)。同社の買収を巡る駆け引きが、水面下で激しくなってきたようだ。
2日、『ブルームバーグ』が伝えたところによると、サーブのかつての中国出資パートナー、ヤングマン(浙江青年蓮花汽車集団)がサーブの管財人に対して、サーブ買収を再び提案。「40億クローナ(約430億円)の買収金額を提示している」と報じたのだ。
実は、ヤングマンがサーブの買収提案を行うのは、今回が3度目とされる。今回の提案は、スウェーデンのEVベンチャーで、中国と日本の投資会社が出資するナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン社によるサーブの買収提案に、対抗する狙いがあるという。
ところで、サーブの元親会社、GMはサーブの中国企業による買収に難色を示したため、ヤングマンによるサーブ買収は実現しなかった。これは、サーブ車に採用されているGMの技術が、中国企業に流出するのを懸念したのが理由だ。