IBMは20日、同社が推進する「バッテリー500プロジェクトチーム」に、旭化成とセントラル硝子の2社が参加し、リチウム空気電池の研究に共同で取り組むと発表した。
バッテリー500プロジェクトは、ファミリーサイズの電気自動車(EV)を1回の充電で約500マイル(800km)走行させることを目的としたプロジェクト。
リチウムイオン電池を搭載したEVの大半は、1回の充電で走行可能な距離が約100マイル(160km)と少なく、EV普及の大きな障壁となっている。IBMは同プロジェクトで、低価格で軽量、コンパクト、十分な電気容量を蓄えられる新しいバッテリーとして、リチウム空気電池の開発に取り組んでいる。
今回プロジェクトに参加する旭化成は、同社が培ってきた膜開発技術を生かし、リチウム空気電池の重要な構成要素部品を開発する。一方、セントラル硝子は、リチウム空気電池の性能を向上させることに主眼をおき、新種の電解液および高性能添加剤を開発する。
IBMは、両社のプロジェクト参加は、リチウム空気電池技術の目標達成に向け、大きな力添えになるとしている。