デンソーは1月27日、ガソリンエンジン向けEGR(排ガス循環装置)システムに装着する小型・高性能なEGRクーラーを開発した。
EGRシステムは、排気ガスの一部を吸気側へ再循環させて燃費の向上を図るための装置。EGRクーラーは、高温の排気ガスの温度を下げることにより、ガス密度を高め、エンジンの損失低減とノッキングを防止するEGRシステムの働きを高める製品。EGRクーラーを装着したEGRシステムは、約2〜3%の燃費向上が見込まれる。世界的な燃費・排気ガス規制の強化に伴って、搭載車両も拡大している。
今回開発したEGRクーラーは、市場に出ている従来オフセットフィンのスリット幅が4〜5mmあったのを1mmにまで微細化したことにより、単位容積あたりの放熱量を高めた。この結果、市場にある最小のEGRクーラーと比べて、同等の性能で30%の小型化を達成した。
EGRシステムは、各国の規制強化に伴って追加装着することから、エンジン周りの空きスペースに搭載する。このため、システムの小型化が重要な課題となっている。同社が今回開発したEGRクーラーは、システムの小型化にも貢献する。
製品は、トヨタ自動車の『カムリ』と『アクア』に搭載されている。今後も各国の規制強化に合わせ、EGRクーラーの展開を図っていく予定。