日産自動車は、塗装工程でのCO2(二酸化炭素)排出量を約3分の1削減できる塗装技術を今後、新設する工場に順次採用してく方針を明らかにした。
この塗装技術はスリー・ウェット塗装と名付けられ、従来の中塗りと上塗り工程の間にあった、焼き付けと検査という乾燥工程を省き、中塗り、上塗りのカラーベースとクリアーの3層を連続して塗り重ねた後、1回で焼き付けるもの。
日産生産事業本部の岸雄治主管は「設備の改変と塗料の改善によって、中塗りをした後にウェットの状態で上塗りをする技術を開発した。それによってCO2は約3分の1削減できる」としている。
すでに日産車体九州の『パトロール』の塗装工程や、ルノー・日産アライアンスのインド・チェンナイ工場に採用されている。岸主管は「次はブラジルに採用する予定になっている。新しい工場を造る場合は、この技術を採用してCO2を削減していく形になる」と述べた。