【新聞ウォッチ】拡大する欧州債務危機、ドイツ国債も異例の「札割れ」

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年11月24日付

●民主公約3党協議進まず、TPPで自公と溝、来年度予算に影響も(読売・4面)

●来月1日スタート、就活今年は短期決戦、学生「企業回り困難に」(読売・11面)

●外国人観光客数目標引き下げへ、震災、超円高、3割減の年600万人台予測(朝日・7面)

●創業家以外からタタ財閥新会長、現会長は来年末引退(朝日・7面)

●オリンパス元社長来日、「社員裏切った」経営陣を批判(毎日・2面)

●ヤマハ発動機、二輪車個人情報が流出(毎日・28面)

●カーナビに音楽配信、初の対応端末,大手2社、来春にも発売(産経・11面)

●日本発、未来へ、東京モーターショー、人や社会とつながる“IT端末”に(産経・11面)

●ストロンチウム、都内3か所で検出、横浜に続き市民確認(東京・1面)

●人助けロボット続々、技術者の夢を乗せて(東京・6面)

●トヨタ針路を探る、部品設計、世界で統一、国内生産300万台、正念場(日経・9面)

ひとくちコメント

欧州債務危機の影響がドイツにも飛び火している。ドイツ政府が新たに発行する10年物国債の入札で、金融機関の応募が調達予定額を大幅に下回る異例の「札割れ」となったという。きょうの各紙が「独国債が入札不調」(朝日)などと、大きく報じている。

「欧州主要国で最も財政が安定したドイツの国債でさえ、十分な需要がなかったことを示す」(産経)もので、最上位の格付けを持つドイツやフランスにまで、市場の不安が広がっているようだ。

一方で、イタリアの10年債の利回りは再び、自力の財政運営が困難な「危険水域」とされる7%台を突破。スペイン国債も約6.7%まで上昇したという。

こうした中で、欧州連合(EU)が23日、ユーロ圏17か国が共同で債券を発行する「ユーロ共同債」構想の本格的な議論を始めたという。きょうの朝日が1面トップで取り上げているほか、日経なども詳しく報じている。

それによると、イタリア、スペインなどに不安が及ぶ事態を受け欧州全体で信用を補完し、ユーロ圏の諸国が低コストで資金を調達するのが狙いとしている。ただ、最大の経済力を持つドイツは慎重でEUの条約改正も必要なため「実現には不透明な要素も多い」(日経)との指摘もある。

日本から欧州への輸出は全体の1割程度。欧州債務危機が日本経済に及ぶ直接の影響は少ないとの見方もある。ただ、欧米経済が一段と混乱すれば、「相対的に安全とされる円に資金が集まり円高が進む可能性もある」(日経)と懸念されるだけに、超円高に苦しむ自動車メーカーなどは欧州危機に関する動きからしばらく目が離せない。

《福田俊之》

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