山陽特殊製鋼と三井物産は、インドのマヒンドラグループの特殊鋼メーカーであるマヒンドラ・ユージン・スチール(MUSCO)と、インドで中長期的に需要増加が見込まれている特殊鋼を製造・販売する合弁事業を行うことで合意した。
今後、MUSCOが特殊鋼事業部門を分離して、MUSCO100%子会社として新たに設立する準備会社に同事業を移管。その後、関係当局の認可を条件に山陽と三井物産が新会社の増資を引き受ける。
インドは、経済発展を遂げつつあり、国内の粗鋼生産量は年間8%の成長が期待されている。中でも、特殊鋼は好調な自動車産業等に牽引され、今後市場が大きく拡大する見通し。
山陽は、この合弁事業を機に、インドの特殊鋼需要の獲得を目指す。三井物産は2005年にインドで冷延鋼板・亜鉛鋼鈑の製造・加工事業に参画し、これを皮切りに鉄鋼製品の製造・販売のバリューチェーン構築・強化を進めている。
マヒンドラグループは自動車、トラクターの製造・販売を中核に様々な事業を多角展開しているインド有数の財閥で、三井物産は今回の合弁事業への参画を通じパートナーであるマヒンドラグループとの関係を強化し、新たな事業展開を目指す。
合弁会社ではMUSCOが経営全般、山陽が生産・技術部門、三井物産がマーケティング部門を担当し、3社のブランド力と技術力、ネットワークをフルに活用してインド市場で需要家のニーズに対応していく。