ACEA（欧州自動車工業会）は18日、9月の欧州全域（EU＋EFTA全30か国）の新車販売結果を公表した。総販売台数は126万9646台。前年同月比は1％増と、2か月連続で前年実績を上回った。
5大主要国では、ドイツが前年同月比8.1％増の28万0689台と3か月連続で増加。一方、フランスは1.4％減の16万7526台と、2か月ぶりに前年実績を下回った。
また、イタリアは前年同月比5.7％減の14万6388台と、2か月ぶりに減少。英国は33万2476台を売り上げたものの、前年同月比は0.8％減と2か月ぶりにマイナスへ転じた。スペインも1.3％減の5万5572台と、2か月ぶりに前年実績を下回る。
主要9社の販売実績は、首位のフォルクスワーゲングループ（アウディ、セアト、シュコダなどを含む）が、前年同月比12.5％増の29万4309台と、3か月連続のプラス。VWブランドが12.5％増の15万6521台、セアトブランドが13.4％増の2万6550台、シュコダブランドが3.6％増の4万6529台、アウディブランドが19.5％増の6万4451台と、いずれも好調だ。
2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比13.3％減の13万3469台と4か月連続で減少。その内訳は、プジョーが14.7％減の7万2895台、シトロエンが11.4％減の6万0574台と、ともに落ち込む。
ルノーグループを抜いて8月の4位から3位に浮上したのが、GMグループ（オペル、シボレーを含む）。しかし、その販売台数は11万3909台で、前年同月比は6.3％減と2か月ぶりのマイナスだ。
ルノーグループ（ダチアを含む）は4位。その販売台数は11万0198台で、前年同月比は1.5％増と、7か月ぶりのプラスだ。低価格のダチアブランドが、17.2％増の1万8452台。主力のルノーブランドは、1.2％減の9万1746台と2か月ぶりに前年実績を割り込む。
5位はフォードモーター。10万8231台を販売し、前年同月比は0.3％減と、2か月ぶりに減少した。
BMWグループを抜いて、8月の7位から6位に上昇したのが、フィアットグループ（ランチアやアルファロメオを含む）。8万2115台を販売したものの、前年同月比は7.8％減と、4か月連続のマイナスだ。ブランド別では、アルファロメオが2.6％減の1万0792台と2か月連続で減少。ランチアは16.9％増の9029台と好調だ。主力のフィアットブランドは、12.7％減の5万8928台と不振が続く。
7位のBMWグループ（MINIを含む）は、7万9920台を販売し、前年同月比は6.8％増と、13か月連続のプラス。BMWブランドは1.7％増の5万9525台、MINIブランドは24.8％増の2万0395台と、どちらも好調を維持している。
8位は、ダイムラー（メルセデスベンツとスマート）。その販売台数は6万5099台で、前年同月比は7.4％減と3か月ぶりに減少。ブランド別では、メルセデスベンツが5.4％減の5万8877台、スマートが23.3％減の6222台だ。
トヨタグループ（レクサスを含む）は、9位。その販売台数は5万2003台で、前年同月比は9.2％減と、6か月連続のマイナスとなった。トヨタブランドは11.8％減の4万8771台。レクサスブランドは、『CT200h』投入の効果で67.6％増の3232台と、大幅増が続く。
トヨタ以外の日本メーカーでは、日産が前年同月比30.8％増の4万9663台と、3か月連続のプラス。スズキは12.4％減の1万7031台と、4か月連続で減少した。マツダも21.5％減の1万6308台、ホンダも14.8％減の1万8353台と苦戦している。三菱も26％減の9413台と、2か月連続で前年実績を下回る。
韓国メーカーでは、ヒュンダイが3万9554台を販売し、前年同月比は18.7％増と6か月連続で増加。キアは27.1％増の3万3448台と、5か月連続のプラスとなった。
2011年1〜9月の欧州累計新車販売は、前年同期比0.8％減の1046万1138台。9月実績で見ると、日産の前年同月比32.4％増が、全メーカー中で最大の伸び。EU27か国だけに限れば、日産の新車販売台数は4万9663台で、トヨタグループの4万9272台を約390台上回っている。
