【シトロエン DS4 試乗】クルマ界に新しいモードを提供…青山尚暉

試乗記 輸入車
シトロエンDS4
  • シトロエンDS4
  • ドイツ車っぽい(?)リヤコンビランプ
  • クーペを思わせるスタイリング。リヤドアのドアオープナーはドア後端に隠れている。
  • 価格はシック:309万円。スポーツシック:345万円。スポーティなエクステリアパーツとツートーンレザーシート採用のパッケージOPも用意。
  • ショーティ&ワイドなプロポーションを強調する大口なフロントグリル。
  • アーティスティックな空間にもも似合うSUVスタイリング。泥臭さなど皆無。フロントウインドーは前席乗員の頭上まで覆う。サンバイザー付き。
  • 洗練されたインテリア。インパネには柔らかな手触りのスラッシュスキンが使われている。アイポイントはC4より33m高く、視界は爽快。
  • EGSのセレクターレバー。R-N-A-Mの4ポジション。Nでスタートできる。

クーペとSUVのクロスオーバー…。なんてもうめずらしくもないが、『C4』をベースにショーティ&ワイドなプロポーションを与えられた、SUV風味の超個性派モード系プレミアムモデルがシトロエン「DS」シリーズ第2弾となる『DS4』。

とくにリヤドアの存在を消し去るような内蔵ドアオープナーの処理はクーペルックへの強いこだわり。とにかく内外装ともにカッコ良すぎ! ちなみにリヤサイドウインドーはハメ殺しで昇降せず。リヤドアデザインを見れば、どうやってもウインドーは下がりませんね。

グレード、エンジンは2タイプ。「シック」は1.6リットルターボ、156ps+6速EGS(2ペダルマニュアル)に17インチタイヤの組み合わせ。上級の「スポーツシック」は1.6リットルターボ、200ps+6MTに18インチタイヤという組み合わせだ。

ズバリ、フランス車初心者を含めた一般的なユーザーに薦めたいのはシックのほう。スポーツシックは素晴らしく速く、クラッチは軽く、MTのシフトフィールも悪くないものの、乗り心地がフランス車への期待値からすると硬すぎ。山道で右へ左へステアリングを切るようなシーンでは足が突っ張る感じで走りにくかったりする。シートは革張りでデザインも抜群だが、後席はお尻がズルズル滑りやすい。

一方、シックは156psでも十分に速く、下からのトルクも不足なし。とにかく走りは軽やかで気持ち良く爽快で、足回りはフランス車、シトロエンに期待するしなやかさを持ち合わせ、乗り心地はもう快適そのもの。結果的に飛ばしたときに走りやすい。

EGSはオートモード(A)だと1-2速の変速で船を漕ぐような感じになりがちだが、気になるのはそこだけ。もちろん、パドルシフトによるマニュアル操作を行えばずっとスムーズに走れる。

最後に愛犬家としてDS4で嬉しかったのは、アクセサリーカタログにペット用品がふたつラインナップされていること。犬が自ら飛び乗れるのは後席のほうだが、そこに敷くペットシートカバーと、荷室と後席を仕切るドッグネットが用意されているのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイトも手がける。

《青山尚暉》

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