マツダの新型『アクセラ』に搭載されるパワートレイン技術「SKYACTIV-Drive(スカイアクティブドライブ)」。開発を担当したパワートレイン開発本部ドライブトレイン開発部ユニット開発グループの土井淳一主幹は「これがはじまりです」と話す。
スカイアクティブドライブの開発では「トランスミッションの理想を目指した」という土井氏。その理想型は「MTのようなダイレクトフィーリングと燃費性能の両立」と位置づける。
理想を形にするため、従来もっともエネルギーのロスが多いとされてきたトルクコンバータに着目した。オイルを介してエネルギーを伝達する過程でのロスを低減するため、要因となっているエンジンからのノイズと、変速時のショックを緩衝する必要があった。
ノイズの吸収に関しては、採用するダンパーを柔らかくすることで対応。直結クラッチ(ロックアップクラッチ)を多板式クラッチにすることで変速時のショック低減につなげた。
土井氏は「スカイアクティブドライブの開発期間などは申し上げられないが、トランスミッションの開発にもスピードは求められます」と話した。スカイアクティブドライブの今後の技術展開については「アクセラの次はどの車種に搭載するかわかりませんが、アクセラへの搭載をもってこれがはじまり、と言えます」と可能性を示唆した。