富士通は、日本通運と共同で公募提案していたCO2削減プロジェクトが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「平成23年度地球温暖化対策技術普及等推進事業」第1回公募事業として採択されたことを発表した。
NEDOによるこの事業は、日本が持つ優れた低炭素技術・製品によって削減できる温室効果ガス排出量を、二国間・多国間の取引を通じ、日本の排出削減量として換算する新たな仕組みの構築を目指すもの。
具体的には、アジア域内で運行するトラックが排出するCO2を対象とし、車載端末、クラウドコンピューティングを活用した運行管理システムを導入することによって、削減されるCO2排出量を算定。クレジット化する仕組みの実効性を調査する。
今回のプロジェクトでは、富士通がクラウドコンピューティング技術を活用。日本通運のトラックに搭載された車載端末からの走行距離および使用燃料データなどの収集、CO2削減効果の算出・分析を可能にするMRV対応クラウドアプリケーションの開発、およびテストフィールドであるアジア域内における日通現地法人向けの車載端末を提供する。
また日通は、国内で行っている安全エコドライブ指導を海外でも同様に実践することにより、CO2排出量の大幅削減と輸送品質の向上を目指す。
両社は、将来的な普及に向けた制度設計および、制度構築に向けたロードマップの作成も合わせて実施する。