アウディAGは、今年のルマン24時間耐久レースに出場マシンに搭載する予定で、今後の中核技術として据えて開発している超軽量テクノロジーを公開した。
6月11~12日に開催されるルマン24時間耐久レースにアウディ・スポーツ・チーム・ヨーストからエントリーする3台のアウディ「R18 TDI」には、主な素材にピュアカーボンファイバーを採用する。これまでになく軽量で強固な構造となっており、この技術は今後、アウディの市販モデルの開発で軽量化による低燃費化する上でフィードバックしていく。
R18 TDIは、アウディ全社が培ってきた軽量化技術を超軽量の段階にまで進化させると、している。レースのレギュレーションが変更され、より低出力の小型エンジンにする必要があり、軽量化技術が重要になる。このために開発した一体型のカーボンモノコックシャシは、製造で高度な製造技術が必要となる。
ボディについても再設計した結果、初代と2代目で40キロの軽量化を達成した。また、今年のR18 TDIに搭載されているV6 TDIエンジンは、従来のV10 TDIエンジンに比べて重量を25%軽くした。
さらに新開発の6速ギアボックスには、カーボンファイバー素材を多用した。LED化したヘッドライトシステムも、通常のライトシステムには不可欠な冷却システムが不要となり、軽量化に貢献する。ギアシフト機構を圧縮空気式から電気式に変更したことで、R18 TDIでは圧縮空気装置を廃した。コクピットに対して最適化したエアフローシステムを実現し、コクピット内の空調環境を確保する。