これまで日本のカーナビメーカーは高品質をウリに中国市場で戦ってきた。自動車メーカーへのOEMをしてきた実績もある。とはいえ、圧倒的な価格差の前に苦しい展開が続いていたのは否めない事実だ。
こうした中で日本のメーカーは、現地メーカーとの提携という形で新たな展開を採り始めた。現地メーカーの製品を導入した上で品質をチェックし、ブランドを付与する形での販売をスタートさせたのだ。
パイオニアは昨年より現地メーカーのフォーユーから商品のOEM供給を受けて10製品ほどの商品を展開。クラリオンも同様な対応で3製品をリリースした。ケンウッドやアルパインも同様の展開を行っており、今回の上海モーターショーの会場でも積極的にそれをアピールしていた。ただ、中国国内メーカーの製品は自動車メーカーへのOEM関係がないことから、対応車種に制限がないのが強み。対応車種は50〜70車種にも及ぶという。
今後も中国市場では熾烈な戦いが続きそうだが、クラリオンがスマートフォントの連携を実現するディスプレイセンターユニットの試作機を発表するなど、日本メーカーらしいアイディアの動向が新たな展開への道筋となるのは間違いないだろう。