商船三井は、三井造船昭島研究所と共同開発した船舶の最適トリムシステムを6400台積み自動車船に適用して検証したところ、従来と比較し最大4%の燃費改善効果が確認できたと発表した。
両社が共同開発した最適トリムシステムは、商船三井の船長の経験に基づいた航行姿勢に関して、水槽試験・実船試験を行い定量的に評価、乗組員が容易に活用できるようグラフに表したもの。
船舶の航行姿勢は船尾トリム状態となるのが一般的だが、三井造船昭島研究所が実施した水槽試験の結果、船体を適度な船首トリム状態にして航走することで造波抵抗が低減することを発見、実船試験でその効果を確認した。
このトリムシステムは、自動車船以外の船への適用を含め、商船三井の次世代船構想「船舶維新」プロジェクトの要素技術の一つ。最適運航システムと組み合わせCO2排出量削減につなげる。