トヨタ自動車の新美篤志副社長は16日、仙台市のホテルで記者会見し、同社第3の国内生産拠点となる東北地域から「世界で戦える競争力をもったコンパクトカーを送り出したい」と強調した。
同日開所式を行ったセントラル自動車宮城工場の式典後に、同社の葛原徹社長とともに会見した。同工場の生産能力は年12万台で『ヤリスセダン』と『カローラアクシオ』を生産する。
設備投資を従来の6割程度に抑えるなどトヨタグループの新鋭工場であり、新美副社長は「この地域の産官学のネットワークやわれわれの技術を生かした生産車は、原価面でも世界で戦える」と自信を示した。
東北地域では1993年に関東自動車工業の岩手工場が稼動している。同工場の能力は年30万台で、『ラクティス』や『ヤリスセダン』など国内外向けに7モデルを生産している。
新美副社長はセントラルの宮城工場と合わせ「東北地域で年45万ないし50万台規模の拠点を構築し、地域経済にも貢献していきたい」と語った。