【トヨタ ヴィッツ 新型発表】こだわったのはクルマ本体以外に…

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RS、カタログメイン写真
  • RS、カタログメイン写真
  • ジュエラ、カタログメイン写真
  • F、カタログメイン写真
  • U、カタログメイン写真
  • ジュエラ、カタログページ
  • カタログ

トヨタの新型『ヴィッツ』(12月22日発表)。高級車のごとき鏡面仕上げの外装、広げられた居住空間、ハンドリングや快適性のアップなど、ライバルに打ち勝つための作り込みを行ったというのがトヨタの主張だが、こだわったのはクルマ本体だけではない。

「実車に触れる前に新型ヴィッツの良さをユーザーの皆様に感じてもらうべく、今回はカタログ撮影を特に頑張ったんですよ」。製品主幹の橋壁清史氏は語る。

「たとえば内外装の写真。新型ヴィッツには4グレードあるのですが、普及版の『F』、きらびやかな『Jewela(ジュエラ)』、上級の『U』、走りの『RS』と、そのキャラクターごとに写真の撮り方を変えているんです」(橋壁氏)

「RSの場合はより踏ん張り感を強調するために低い位置からあおり気味に撮ったり、女性ユーザーをメインターゲットとするジュエラは逆に、コンパクトで可愛く見えるようなアングルから撮ったりといった感じです。ジュエラのメインカットの水しぶきも、カタログデザイナーが最も効果的なきらめき感が得られるよう、配置にこだわったものなんです」(橋壁氏)

内装写真も、シフトゲートのカバーにつけられた微妙な曲面がよくわかるよう、ライティングで陰影を浮かび上がらせたりするなど芸が細かい。ジュエラのページではエアコンスイッチのシルバーメッキのリングや外部照明の輝きを、カメラのレンズの絞りで生まれる光芒を効果的に使ってきらめきを表現しているという。

「基本は、デザイナーや開発者のこだわりが込められた部分に光を当てるという手法です。われわれの思いがカタログを通じて皆様に伝われば嬉しいです」(橋壁氏)

鮮やかなボディカラーが多く、ただでさえ作るのが大変であったであろう新型ヴィッツのカタログ。ゆっくり眺めてこだわりの部分を発見するのも楽しそうだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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