[ものづくりNext10]クルマがないのにクルマが見える…キヤノン

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キヤノンは17日に東京ビッグサイトで開幕した「ものづくりNext ↑2010 」に画期的な新技術を披露した。MR(Mixed Reality)技術がそれで、これによって3Dの世界が大きく進化するそうだ。

MR技術とは、現実世界と仮想世界をシームレスに、リアルタイムで融合させる技術のこと。専用のHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)を装着すると、CGで描かれた仮想物体を好きな視点から観察することができる。しかも、実寸で見ることができるので、本当に存在しているように感じさせるそうだ。

試しにシートに座ってHMDを着けて見ると、目の前にはフェラーリのハンドルやインパネが現れ、あたかもフェラーリの運転席に座っている感じだ。そして、HMDを着けたままシートを離れると、フェラーリの外観が現れ、フェラーリが本当にあるかのようだ。さらに後ろに回ると、エンジンまで見ることができた。

「ここまできれいに見えるのは他にないと思いますよ。世界一といってもいいと思います」と関係者は胸を張る。この技術を使えば、実車やモックアップの代わりにカラーバリエーションやオプションパーツの外観デザインのチェックが可能になるだけでなく、実際に仮想の自動車に乗り込み、運転席からの視界やハンドル周りの操作性を評価することも可能になるという。

ただ、現段階では市販化の予定はなく、HMDの小型化などさらに開発を進めていくとのこと。関係者の話を総合すると、市場に出回るようになるのは3年ぐらいかかりそうだ。

なお、同展示会は19日まで開催され、主催は日本能率協会。

《山田清志》

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