日産自動車は4日、2011年3月期の通期連結業績予想を売上高、各利益ともに上方修正して発表した。5月時点の予想より営業利益は1350億円増額の4850億円と大幅な修正となった。
売上高は5700億円多い8兆7700億円、純利益は1200億円増額の2700億円の予想とした。第2四半期累計の純利益は2083億円(前年同は90億円)だった。
中国やロシアなど新興諸国の販売が好調に推移しており、通期の世界販売計画も当初より30万台上乗せの410万台(前期比17%増)に引き上げた。
志賀俊之COOは、下期について「円高や原材料費の上昇などコントロール不能な逆風が強くなる」としたものの、収益改善プランへの取り組みにより「力強い業績回復につながっている」と評価した。
下期の為替レートは1ドル=80円、1ユーロ=110円を前提とした。為替影響は通期営業利益で1850億円の減益要因となるものの、販売増や原価低減で大幅な増益につなげる。