【新聞ウォッチ】羽田新国際ターミナル開業、その波及効果は?

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年10月21日付

●海外出張 至便の羽田便 都心で残業後出発現地で朝会議も(読売・3面)

●マツダ「フォード後」模索、「他社と提携不可避」の声も(読売・8面)

●レアアース輸入停滞、中国側が契約破棄、他国経由も拒否(朝日・1面)

●キーパーソン、二つのハブ活用、迎え撃つ,伊東信一郎・全日空社長(朝日・5面)

●「国内生産100万台は維持」スズキの鈴木修会長に聞く(朝日・10面)

●自転車レーン6600キロ可能、主要道8割で設置容易、国交省研究者試算(毎日・1面)

●マツダ燃費30キロのデミオ、来年前半に発売(毎日・7面)

●NY円急伸、再び80円台(産経・2面)

●住化、国内工場に投資、千葉の生産ライン増設(産経・11面)

●リニア見えた「終着駅」「直線」ルート答申へ(東京・3面)

●中国共産党、日本関連の報道規制(東京・3面)

●中国、インフレ抑止躍起(日経・3面)

ひとくちコメント

羽田空港の第4滑走路と新国際線ターミナルがオープン。24時間国際拠点(ハブ)化への一歩を踏み出すことになった。きょうの各紙も「羽田新滑走路きょう運用開始」(産経)など、日本の新しい玄関に生まれ変わった羽田新ターミナル関連の特集記事が目立つ。

1面のコラムでも朝日、毎日、東京が羽田空港にまつわる懐かしい話題を取り上げているが、羽田から国際定期便が再び飛び立つのは32年ぶりのこと。

思えば、筆者も学生時代に初めて海外旅行をしたときは羽田からだった。その後、78年に成田空港が開港してからは、首都圏の空の玄関は成田に移ったが、都内の住人は、時間も費用もかけて、「わざわざ房総沖まで行かなければならないのか」と、異国に旅立つ前から不快な気分になった人も多かったことだろう。

日本航空の大西賢社長はオープニングセレモニーで、「羽田は都心に近い便利な立地と豊富な国内線網があり、大きな需要が見込める。利用価値を向上し会社の再生につなげたい」と期待をにじませたという。海外路線は成田が91に対して、羽田は17を予定しており、まだまだ成田の足元には及ばないが、羽田が再び国際空港に生まれ変わったことで、海外旅行のプランを立てる楽しさも増してくる。

経済の波及効果はマスコミ関連も潤っているようだ。きょうの各紙も広告企画を掲載しているが、朝日は「広告号外」として、8ページもの広告ページを折り込んでいる。広告を掲載している企業は東京モノレールのほか、JTB、HIS、阪急交通社などの旅行代理店、デルタ航空や日本航空などとなっている。

リーマン・ショック後は企業の広告出稿量は激減しており、例えばトヨタ自動車の2009年度の広告宣伝費は507億円で前年度(881億円)に比べても大幅に落ち込んだ。毎年、この季節は東京モーターショーが開かれており、各紙とも別刷りの広告特集を企画していた。それが今年は開催されず、大幅な収入減となるが、羽田空港特集は、その“穴埋め”効果にも一役買っているとみられる。

《福田俊之》

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