マセラティ好きなら最後に乗りたい?---クアトロポルテ霊柩車

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マセラティ『クアトロポルテ』ベースの霊柩車、『Q500』を製作したのは、モデナのカロッツェリアインテルカー・モデナ社である。ペース車両は4.2リッターV8、400CVのノーマル仕様クアトロポルテだ。

欧州における一般的霊柩車のスタイルにしたがい、リアフェンダー以降が大幅にモディファイされている。全長×全幅×全高は、6600×1925×1860mmとなり、ノーマル仕様と比べて1503mm長く、66mm広く、422mm高い。乗車定員はノーマル仕様の5名から4名に減らされている。

インテルカー・モデナ社は、特殊車両やキャンピングカー、バスなどのボディ製造経験者3名によって1993年モデナに設立されたカロッツェリア。

参考までに、今日欧州の霊柩車はメルセデスやクライスラーをベースにしたものが圧倒的に多い。これはメーカー内に霊柩車カロッツェリアに卸す部門が整備されているためだ。完成した車両は、機械部分に原則として一般車同様のメーカー保証が適用されるというメリットがある。

インテルカー・モデナ社もメルセデス『Eクラス』やクライスラー『300』をベースにした霊柩車製作を中心に据え、シトロエン『C5』やルノー『ラグナ』をベースにした霊柩車もラインナップに挙げているが、その傍らで今回の「マセラティ霊柩車」を製作した。

クアトロポルテ霊柩車は、車体重量増ゆえにノーマル仕様の270km/h、0-100km/h加速5.6秒はさすがに不可能と思われる。だが、「あの世」までかなり速く到達できることは間違いなさそうだ。

マセラティ好きで知られ、実際数々のスペシャル・マセラティを所有していたイランのパーレビ元国王がもし今生きていたら、このクアトロポルテ霊柩車を遺言で指定していたに違いない。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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