【マツダ プレマシー 新型発表】空気と“NAGARE”の流れ

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マツダが発売した新型『プレマシー』のデザインは、これまでショーカーなどでトライしてきたデザインモチーフである“NAGARE”が量産車として初めて採用されている。

“NAGARE”を説明するにあたってデザイン本部デザイン戦略スタジオチーフデザイナーの田畑考司さんは、まず空力デザインについて語る。基本的に、空気は車の表面に沿って流れて(実際は車が動いているのだが)、渦を作らないことが求められる。

「ボンネットに段差を付け波のようにして、風切り音の対策をしたり、ボンネットのサイドも立体的にして、カウルに行く方とサイドに行く方に空気を誘導するようにしています」

ドアミラーあたりで空気が渦巻いてしまうと、いくらフロントで工夫をしても車体から剥離して駄目なので、いかにミラーからサイドに向かってきれいに流すかが勝負なのだという。「きれいに(空気が)流れれば、後ろで剥離させていけばいいのです」。

この空気の流れを“NAGARE”は表わしている。「フェンダーからミラーを避けながら流れていくようにしていて、空気の流れに沿っているのです。空気ではなく、水の塊であったとしても、波は当然この“NAGAREと同じようになるし、そこに岩があったら波紋が出来るでしょう」。

そのこだわりはサイドのウインカーの位置にも表れている。「最近流行りのドアミラーにウインカーを入れるタイプでは意味が無くなるのです。ウインカーをフェンダーに入れることで、それが小石の役割となって“NAGARE”に価値が出てくるのです」という。つまり、小石があることで水の流れに動きが出てきているのだ。

田畑さんは、「このクルマは、木陰の中でもきれいなリフレクションを表しますし、夜景の中でも“NAGARE”造形がきれいに光を流して、エモーショナルな感じが楽しめると思います」という。そのあたりはぜひ色々なシチュエーションで見てみよう。

「自分で手洗いしている時にこういうボディの面だとか、このラインはこんな風につながっているんだとか、ちょっとずつ色々なところに気づいてもらって愛着を増してもらえると嬉しいですね」

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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