マツダは、7人乗りミニバンの新型『プレマシー』を1日に発表した。国内マーケティングを担当する関根則雄 国内営業本部副本部長は「ミニバン市場でもダウンサイジングがおこっている」と話す。
ヤングファミリー層をターゲットとするプレマシーではあるが、昨今の経済不況による消費者の節約志向で、ミニバン市場全体にも影響はあるようだ。
日本自動車販売協会連合会が発表する統計によると、ミニバン市場全体を示す月別RV販売台数「セミキャブワゴン」部門の過去10年間のデータでは、2004年の123万0788台をピークに、2007年には100万台を割る98万0181台、リーマンショック後の余波が残る2009年は89万0265台と市場は縮小している。
ただ、2010年に入ってからは、エコカー補助金の効果もありミニバン全体では前年比120%増で推移、その中でも『ヴォクシー』や『セレナ』など背高タイプのミニバンで150%増、プレマシーや『ウィッシュ』などが属するタイプのミニバンが144%増と、2つのタイプで市場を牽引している。
3列目シートを多用するユーザーは室内のより広いトールタイプのミニバンに、3列目シートはエマージェンシー用と割り切るタイプのミニバンではよりコンパクトな方向にユーザーの志向が変化し、ミニバン市場に2つの方向性が生まれているようだ。
関根氏は「ホンダ『フリード』などコンパクトミニバンを検討するユーザー層も取り込みたい」と語り、こうしたダウンサイジングの流れにあわせて、プレマシーではひとつ下のクラスを狙えるような価格設定がされている。