最大のインパクトはデザイン。ロー&ワイドでまさにスポーツカーのセオリー。ズバリかっこ良い! インテリアも未来感があり、それでいてオモチャっぽくない。動力性能は低速からトルクがあり、市街地でも使いやすい。だが、スポーツカーとすると、4500rpm以上のトルクがやや大人しい。ゼロヨン加速の雰囲気は17秒台。出来たらもう少し速く、16秒台は欲しいところだ。ここが10・15モード燃費25.0km/リットル(CVT)を狙う低燃費がウリの辛いところ。とは言うものの、フツーの走りでは全く不満はない。“3モードドライブ”で“スポーツ”にシフトすると、CVTの場合、瞬間的にエンジン回転は高まり、パワステが重くなり、“その気に”させる。それに褒めたいのはエンジンサウンド。太目のサウンドトーンがスポーツカーらしい気持ちの良さを響かせ酔いしれる。7速CVTのパドルシフトも使いやすいし、6速MTがまたいい。短いストロークでスポーティーに楽しめる。ハンドリングもスポーティなテイスト。ギンギンなスパルタンではないが、品良く仕上げられ、ワインディングではスロットルコントロールで自在に操れ楽しさが倍加する。更にブレーキもいい。またVSAが標準装備となり安全性がぐっと増した。“ECONモード”で気張らずに低燃費で走れる、インテリジェントなスポーツカーである。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★★ 津々見友彦|モータージャーナリスト第1回日本GPに出場し、その後日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーとして活躍。現在は自動車雑誌やウェブ媒体などに試乗記を書く。サーキット走りとパソコン大好き。今は自転車に凝る。