ダイムラーとの包括的な提携に合意したカルロス・ゴーン日産自動車社長は、7日にベルギーのブリュッセルで行った記者会見で、ルノー・日産連合側の提携効果は「向こう5年間で20億ユーロ(約2500億円)以上を見込んでいる」と述べた。
ゴーン社長は、部品やエンジンなどの共通化によるコスト低減や提携による売上増を想定し「現在価値に換算した」数値と説明した。ルノー・日産側はダイムラー向けに小型車用のエンジンを供給するほか、ルノーの工場でダイムラーとの共同開発車を受託生産するなどによる効果が期待できる。
ゴーン社長は20億ユーロのうちルノーと日産の効果は「50対50」とし、それぞれ10億ユーロ規模になるとの見通しを示した。一方、ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は、同社側の効果については「提携の利益は双方にもたらされる」と述べるにとどめ、具体的な言及は避けた。