フォルクスワーゲンオブアメリカは1日、3月の新車販売の結果を明らかにした。総販売台数は2万2148台で、前年同月比は40.9%の大幅増。9か月連続で前年実績を上回った。
販売好調の原動力となっているのが、『ジェッタ』のディーゼル仕様、『ジェッタTDI』。同車は2008年6月、米国市場へ投入。ボディはセダンとワゴンの2種類があり、エンジンは直噴2.0リットル直列4気筒ターボディーゼル「TDI」(140ps、32.6kgm)を搭載する。米国EPA(環境保護局)燃費は、市街地が12.75km/リットル、高速が17.43km/リットルで、排出ガス性能は全米50州のディーゼル規制を満たす。
ジェッタTDIは、現地価格2万2270ドル(約210万円)からという戦略的設定の効果もあり、米国では発売以来、人気が高い。3月のTDIを含めたジェッタの総販売台数は、セダンが前年同月比14.6%増の7178台で、ワゴンが78.9%増の2018台。トータルでは24.4%増の9196台と、フォルクスワーゲンの新車販売を牽引する。ワゴンに限れば、全体の85%をTDI搭載車が占めたという。
『ゴルフ』も好調で、前年同月比151.9%増の2935台を販売。そのうち、09年12月に追加された『GTI』(『ゴルフGTI』)が、278.7%増の1746台と、約6割を占有した。
また、最終限定車をもって生産を終了する『ニュービートル』は、1986台を販売し、前年同月比は138.1%増。中でも、クーペモデルが159.2%増の1340台と根強い支持を集める。
このほか、『ティグアン』が前年同月比41.8%増の1751台、『パサート』が73.2%増の1708台、『イオス』が47.5%増の727台、北米専用ミニバンでクライスラーからOEM供給を受ける『ルータン』が36.2%増の1402台となるなど、主力車種が好調な売れ行きを示している。
フォルクスワーゲンオブアメリカのマーク・バーンズCOOは、「今年は多くの新型車発売を計画しており、さらなる成長に向けて加速する」と、鼻息も荒い。