1人で179台を“所有” イタリア「名義貸し」の実態!

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イタリアの自動車所有証書(左)と車検証(右)
  • イタリアの自動車所有証書(左)と車検証(右)
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  • トリノ・リンゴット地区で
イタリアでは、自動車の正規購入や所有が法律上不可能な不法滞在外国人などに、所有者の名義を貸したり売ったりする行為が社会問題となっている。そうした中、「名義貸し」の最新実態がこのほど明らかになった。

今日イタリア全国では、僅か840名の名義貸し人が15万1000台以上の車を“所有”しているという。1人あたりに換算すると約179台だ。これは自動車誌『クアトロルオーテ』が調査し、同誌4月号で明らかにしたもの。

とくにナポリでは、たった85人の名義貸し人が1万6500台もの車を所有していることが判明した。

参考までに今回の調査を裏付けるように、昨年7月には、ジェノヴァ1都市だけで約1000件の名義貸しが判明。続く9月には、ミラノで48歳女性が1人で190台分の名義貸しをしていた事件が大きなニュースとなった。

名義貸しが引き起こす最大の問題は、名義を手に入れた使用者が交通事故を起こした場合だ。イタリアには日本のような自賠責の制度はない。彼らの多くは無保険であったり、もしくは日頃検問をパスするための偽保険証しか持っていない。そのため、事故被害者の救済が困難を極める。

2008年3月にトリノで飲酒運転をしてカップルを轢いた不法滞在外国人も、運転していたのは名義借りをしていた車で、彼に名義を売った人物は別に約500台の車を登録していたという。

25日夜の伊TG5ニュースで、ある交通事故被害者支援組織の副代表は、「自動車を購入する際、所有者がすでに何台登録しているか販売店や登録事務所で即座に掌握でき、購入のたび質問できる仕組みづくりが必要」と訴えている。

参考までに、現在イタリアで外国人が新車・中古車を問わず自動車を購入する際は、基本的に警察発行の滞在許可証が必要である。
《大矢アキオ》

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