三洋電機は、約30億円投じてリチウムイオン電池の開発・生産拠点である徳島工場(徳島県板野郡)敷地内に、リチウムイオン電池の新技術棟を新設する。新棟は、5月から着工、2010年11月に竣工する予定。
リチウムイオン電池は、携帯電話、ノートパソコンなどの情報通信機器を中心に需要が増えており、今後も、動力用や太陽電池とのハイブリッド化といった蓄電用など、さらなる需要の拡大が見込まれている。同時に、電池開発へのニーズも高く、高性能化、低コスト化、開発期間の短縮などが求められる。
徳島工場はこれまで、リチウムイオン電池の技術開発と生産の中心拠点としての役割を担ってきた。今回、リチウムイオン電池のニーズの多様化に伴い、新しい電池の試作・評価のための試作設備の設置、測定機器や開発スペースを拡充する。
今回、建設する新棟は、将来にわたって同社の技術開発競争力を維持・拡大するため、リチウムイオン電池の技術部門として使用するほか、各種実験装置を設置し、電池の試作や性能評価を行う。新棟の建設により、材料開発や製造技術などの技術開発力を高め、リチウムイオン電池の高性能化を図る。