【ジュネーブモーターショー10】我が輩はスーパーカー、名前はまだ無い

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イスパノ・スイザ 名前の無いスーパーカー
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2日より開幕したジュネーブモーターショーに、一風変わったスポーツカーが出展された。『GT by シトロエン』を彷彿とさせるエッジの効いた独特のスタイルもさることながら、実はこのスポーツカー、「名前が無い」のである。

名前の無いスポーツカーを出展したのは、イスパノ・スイザ(HISPANO SUIZA)という老舗自動車メーカー。同社はスイス人のエンジニア、Marc Birkigt氏が1904年にスペインで設立後、乗用車やトラック、飛行機のエンジンなどの生産を行う傍ら、ハンドメイドでレーシングカーや高級車を少量生産してきたという歴史を持つ。自動車に「スポーツ」の概念を持ち込んだパイオニアの一メーカーとしても自動車史にその名を残している。

今回出展されたスポーツカーに名前が無い理由を尋ねたところ、返ってきた答えは非常にシンプル。「プロトタイプだから」とのこと。型式などもなく、同社では通称「グランツーリスモ」または「GT」と呼んでいるようだ。

この「GT」は、設立者Birkigt氏の自動車に対する挑戦を新たなイスパノ・スイザとして受け継ぐことを目的に製作されたという。そのため他にはないデザイン、アルミスペースフレーム、カーボンボディ、2基のスーパーチャージャーを搭載するV10エンジン、さらにモーターを組み合わせるといった様々な高度な技術が盛り込まれる。

ミッドシップに搭載される5.2リットルV10エンジンは750hpを発生。4輪駆動と組み合わせ、0-100km加速は3.4秒の性能を誇る。最高速度は340km/hだ。ボディサイズは全長4940mm×全幅2064mm×全高1250mmで、徹底的な軽量化を施し1590kgに抑えられた車重からもその高いパフォーマンスが推測される。

これだけでも超一級のスーパーカー並の性能を誇るが、さらに同社では次のステップとして150hpのモーターをV10エンジンに組み合わせることを計画している。V10ハイブリッドとすることでトータル900hpのハイパワーを実現するという。近くロードスターモデルも設定する予定だ。

今回の出展車両はあくまでプロトタイプということだったが、6か月ほどで第一号モデルのデリバリーを実現させるとのこと。価格はなんと70万ユーロ(約8400万円)から、とこちらも超一級。正式な車名も気になるが、これだけの高額車、購入する人の名前もまた気になるところだ。

《宮崎壮人》

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