三菱自動車工業と仏PSAプジョーシトロエン・グループは3日、両社の提携に関する共同声明を発表した。両社の首脳会談を受けたもので、昨年から検討課題となっていた資本提携については「現在の事業環境下では現実的でないと判断した」と、当面は見送る方針を確認した。
一方で「さらなる業務提携拡大への互いの意図を確認した」とし、完成車のOEM供給やコンポーネンツの供給などこれまでの業務提携をさらに拡大することで合意した。
三菱自動車の益子修社長とPSAのフィリップ・バラン会長の会談は、2日にジュネーブモーターショーの会場で行われた。PSAは2009年12月決算で最終損益が11億6100万ユーロ(約1390億円)の赤字となった。三菱は今期黒字転換するものの本格回復にはほど遠く、両社は業績の建て直しが先決と判断したもようだ。