【ジュネーブモーターショー10】新型2気筒エンジン、フィアット 500 に搭載

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フィアットのツインエアエンジン
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フィアットは24日、新型エンジン「ツインエア」の概要を明らかにした。ターボチャージャー付きの1.2リットル直列2気筒エンジンは、パフォーマンスと環境性能を高次元で両立。3月2日に開幕するジュネーブモーターショーで正式発表される。

新エンジンはフィアットの関連会社、FPT(フィアット・パワートレーン・テクノロジー)社が開発。最新の「マルチエア」技術を導入する。マルチエアは、電子制御油圧バルブが開閉タイミングとリフト量を制御し、トヨタの「バルブマチック」やBMWの「バルブトロニック」などと同様に、スロットルバルブを使わずに、吸排気バルブをコントロールするのが特徴。パワーと燃費を両立させる効果がある。さらにツインエアでは、このマルチエア技術に流体力学を応用して、燃料噴射を最適化。非常に効率の高いエンジンが完成した。

1.2リットル直列2気筒という小排気量かつシンプルなエンジンは、ターボチャージャーを組み合わせることで、最大出力65 - 105psを引き出す。現行1.2リットル直列4気筒に対して、25%パワーアップしながら、燃費は15%改善。1.4リットル直列4気筒との比較では、パフォーマンスは同等で、燃費は30%向上させた。CO2排出量は95g/kmと、ハイブリッドを除くガソリンエンジン車としては、最も低い数値を実現する。

また2気筒エンジンならではのメリットとして、小型軽量な点が挙げられ、1.2リットル直列4気筒比で23%コンパクトかつ10%軽い。フィアットによると、フリクションが抑えられ、NVH性能は高レベル。また、メタノール燃料対応仕様や、ハイブリッド仕様も開発中という。

このツインエアエンジンは、欧州向けのフィアット『500』に搭載され、7月にデビュー予定。フィアットは、他車への搭載も視野に入れている。

《森脇稔》

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