ダイムラーAGが現地時間18日に発表した2009年12月期の暫定決算(未監査)によると、営業活動によるEBITは通年では15億1300万ユーロの赤字となったことが明らかになった。
連結売上高は前年同期比20%減の789億ユーロだった。グループの総販売台数が同23.8%減の160万台にとどまった。このうち、メルセデス・ベンツカーズ部門は同14.1%減の109万3900台だった。スマートが前年の実績が高かったことも影響した。
ダイムラー・トラックは同45.1%減の25万9300台と大幅に落ち込んだ。メルセデス・ベンツ・バンやダイムラー・バスも低迷した。
純損益は26億4400万ユーロの赤字で、前年同期の14億1400万ユーロの赤字から赤字幅が拡大した。これを受けて配当は無配とする。
今期の業績見通しではダイムラー・トラック部門とメルセデス・ベンツ・バン部門で販売台数の増加を見込むほか、ダイムラー・バス部門も南米各国市場の牽引による販売台数の増加を予測。また、ダイムラー・ファイナンシャルサービス部門では、自動車事業での世界での契約額が堅調に推移する見通し。
ダイムラーグループの2010年総販売台数は増加する見込みで、グループの総売上高も増加に転じる見通しだが、依然として2008年実績には遠く及ばないとしている。全自動車部門で増収を予想する。
営業活動によるグループEBITは、2010年も厳しい経済状況が続くものの、新製品の好調な販売や、主要市場の緩やかな回復、コスト削減などの取り組みにより、23億ユーロを上回る見通し。