アストンマーチンは17日、「アストンマーチン英国GT4チャレンジ」を開催すると発表した。アストンマーチンが、地元英国で行う初のワンメークレースである。
このワンメークレースには、市販モデルの『V8ヴァンテージ』をベースに開発した『ヴァンテージGT4』または『ヴァンテージN24』を使用。ヴァンテージGT4は、08年11月に発表されたレース専用マシンで、ヴァンテージN24の後継車である。
V8ヴァンテージは2008年、エンジンを4.3リットルから4.7リットルに変更するなどのマイナーチェンジを実施。ヴァンテージGT4は、この4.7リットル版をベースに開発され、FIA(国際自動車連盟)のGT4レギュレーションを満たす。すでに全世界のモータースポーツ関係者に、60台以上がデリバリーされている。
徹底した軽量化が施されており、室内は内装材や快適装備を大胆に省略。ロールケージ、レカロ製フルバケットシート、サベルト製6点式シートベルト、スウェードのステアリングホイールなど、走りに必要な装備だけが採用された。この結果、300kgの軽量化に成功し、ウェイトは1330kgに抑えられた。
エンジンスペックは未公表だが、N24がベース車に対して最大出力を30ps引き上げた410psだったことから、GT4はベース車の426psを上回る450psオーバーの実力と推測できる。
足回りはブレーキやサスペンションが強化されるほか、タイヤはヨコハマ製「A048-R」を装備。トランスミッションは、6速MTか6速2ペダルMT「スポーツシフト」が選択できる。英国での価格は、9万6645ポンド(約1380万円)からだ。
アストンマーチン英国GT4チャレンジは、4月から英国内で全6戦を開催。優勝チームには、GT2クラスのヴァンテージまたはGT3クラスの『DBRS9』をテストする機会が与えられる。その結果次第では、上級レースにステップアップできるとあって、白熱したバトルが期待できそうだ。