日本自動車工業会は12日、バイオ燃料の品質とその使用に関するポジションステートメントを発行した。
地球温暖化防止やエネルギーセキュリティの観点から、世界的にバイオ燃料が注目されている。今回のポジションステートメントは、利用、活用が活発化している東南アジア諸国に対して、バイオ燃料の使用に起因する不具合でユーザーに迷惑がかからないよう、自動車用燃料としてのバイオ燃料品質、その使用に関する注意点をまとめ、市場燃料品質の確保を促していくためのもの。
バイオ燃料品質に関しては、日本自動車工業会は2009年3月に、米国自工会(AAM)、欧州自工会(ACEA)、米国エンジン工業会(EMA)と共同で「WWFC(世界燃料憲章)バイオ燃料ガイドライン」を発行。ポジションステートメントでは、東南アジア地域の温暖な気候やバイオ燃料資源の特徴などを考慮して、WWFCガイドラインで要求している品質規定を見直したバイオエタノールとバイオディーゼル(FAME)の推奨燃料規格を提示するとともに、その製造・混合・流通などの過程における品質管理の重要性についても言及している。
自工会は、ポジションステートメントで提示している推奨燃料規格の採用を通じて、市場でバイオ燃料品質を確保すると同時に、その使用に関する注意事項を厳守するよう強く推奨するとしている。