----:クラリオンの歩みを振り返ると、時代に先駆けた製品を世に送り出してきた歴史でもあります。こうした“ないものを生み出そう”とする発想の源はどこにあるとお考えでしょうか。市販ナビで初となるSSD(Solid State Drive)搭載AV一体機『スムーナビ』もその“クラリオンらしさ”が発揮された一例だと思いますが、新しいストレージを使うことを決断した理由についてまずお聞かせください。
国井:CADIASの頃はまだ『Window CE for Automotive』と呼ばれていた頃でしたが、また車載用として十全な機能が備わっていませんでした。また、イグニッションのON/OFFのような電源変動があったとき、ナビをしながらの音楽再生といったようなマルチタスク環境でもリアルタイムで動かすことができるか、といった課題をクリアするのは大変な苦労でした。協業した他社の開発者とも協力しながら、努力を重ねたのです。“日本初の汎用OSを実現したい”、という思いが開発者たちの一心にあったのでしょう。