小糸製作所は27日、通期業績予想を修正した。同社と連結子会社であるコイトエンタープライズが保有する特定金銭信託とコイトエンタープライズが保有する債券の元本が毀損し、その大半が焦げ付く見通しとなったため、貸倒引当金121億円を特別損失として計上する。
売上高は3790億円を予想していたが4028億円となる見通し。予想以上に自動車生産台数が回復しているためで、営業利益も175億円から278億円、経常利益は190億円から298億円に上方修正した。
最終利益は特別損失を計上するため、60億円の予想から62億円と前回予想から微増となる見通しで、上方修正した分はほぼ帳消しとなる。
一方、同社は今回の損失について調査委員会の調査結果によると社内関係者に法的責任は認められないものの、121億円の損失は多額であり、これを招いた経営責任、管理責任、道義的責任は大きいため、関係する取締役の報酬を5 - 30%減額を2月から5か月間実施する。