メルセデスのスーパーカー、生産終了…マクラーレンSLR

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マクラーレンSLRと300SLR(1955年式)
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ダイムラーは2日、メルセデスベンツ『マクラーレンSLR』の生産が最終ロットに入ったことを明らかにした。最終モデル、『スターリングモス』の75台をもって、メルセデスベンツとマクラーレンの市販スポーツカー生産プロジェクトは終了する。

マクラーレンSLRは2004年にデビュー。これまでに4つのバリエーションが登場している。「クーペ」「ロードスター」「722エディション」「ロードスター722エディション」だ。

エンジンはAMGがチューニングを手がけた5.5リットルV8スーパーチャージャー。最大出力は当初、626psだったが、722エディションでは650psまで引き上げられた。

現在、英国のマクラーレンで組み立てられているのが、最終モデルの「スターリングモス」。1955年のミッレミリアで優勝を果たした伝説のマシン『300SLR』のドライバー、スターリングモスの名前を冠した限定車である。既存のSLRのエンジン&シャシーをベースにしながらも、ボディは完全新設計。とくに軽量なフルカーボンボディを採用している点が注目できる。

そのボディは300SLRの特徴が再現されており、ドライバーの正面にはウインドスクリーンがなく、サイドウインドウもない構造。小さなドアは上方に開き、ドライバーの後方には2つのドームを備える。

エンジンは2008年10月に発表された、722エディションと共通。5.5リットルV8スーパーチャージャーは、最大出力650ps、最大トルク83.6kgmを発生する。この強心臓が722エディションよりも約300kg軽いフルカーボンボディと組み合わせられ、0 - 100km/h加速は722エディションよりも0.2秒速い3.5秒、最高速度は15km/h上回る350km/hに到達する。乗員は当然、ヘルメット着用が必須となる。

SLRスターリングモスの価格は75万ユーロ(約1億円)だが、75台はすべて完売。マクラーレンSLRの総生産台数は約2000台にとどまり、今後も希少価値を持ち続けると予想される。

《森脇稔》

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