【レクサス LS460 バージョンSZ 試乗】高級車の走りはかくあるべし…松下宏

試乗記 国産車
LS460 バージョンSZ
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レクサス『LS』に追加された「バージョンSZ」は、LSとしては初めてのスポーティモデルだ。標準のLS460に比べると100万円以上高い価格が設定されているが、専用の外観デザインや19インチタイヤ、専用の内装やスポーツシート、専用チューンのサスペンションとブレンボと共同開発したブレーキなど、並みのLS460とは大きく異なる仕様が与えられている。

今回のマイナーチェンジでLSの走りは全体的に良くなっているが、バージョンSZの走りはさらに良い。LSというとどうしても快適性を重視した乗り味になり、コーナーなどでは柔らかすぎる印象になりがちだが、バージョンSZはコーナーでの落ち着きが違う。ロールを抑えた安定感のある走りは、高級車の走りはかくあるべしと思わせるものだ。

トランスミッションにも専用の仕様が与えられている。バージョンSZ専用の変速スケジュールに変更されたほか、パドルシフトも備えられ、マニュアルで変速操作をするとシフトダウン時には軽く空吹かしを入れながら気持ち良く変速していく。Dレンジに入れたままなら、何速で走っているのか分からなくなるくらいにスムーズな走りになるのはLS460と同じである。

日本の高級車ユーザーでこうした走りを求めるユーザーがどれくらいいるから疑問だが、いずれ中古車になったときに高い人気を集めるのは間違いない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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