ルノーは17日、2010年発売予定のダチアブランドの新型車『ダスター』の氷上レース仕様を初公開した。伝説の元F1ドライバー、アラン・プロスト選手を起用し、2010年シーズンのフランス氷上レースに参戦する。
ダスターは、ダチアブランドの6番目の新型車として、2010年に欧州で発売。全長4001mm、ホイールベース2500mmの小型クロスオーバーだ。ルノーは今回、ダスターの市販モデル発表に先駆けて、氷上レースバージョンを先行公開した。
フランスでは「アンドロス・トロフィ」と呼ばれる氷上レースが開催されており、ダチアブランドは09年からシルエットカテゴリーに参戦中。10年シーズン用のマシンとして投入されるのが、新型ダスターだ。
新型ダスターのドライバーには、F1において1985年、86年、89年、93年と4度の優勝経験を持つアラン・プロスト選手を起用。プロスト選手は93年シーズンをもってF1を引退するが、2003年からアンドロス・トロフィに参戦し、活躍を見せていた。
ダスターの氷上レースマシンは、ルノースポールが開発を担当。ミッドシップマウントのエンジンは日産製の「VQ30型」3.0リットルV 6で、最大出力350ps/7000rpm、最大トルク36.7kgm/5500rpmを引き出す。トランスミッションは6速シーケンシャルだ。
駆動方式はフルタイム4WDで、サスペンションはダブルウィッシュボーン。コーナリング性能を高める4輪操舵(4WS)も装備される。チューブラースチール製シャシーにグラスファイバー製ボディを載せ、最低重量は950kgに抑えられた。
アラン・プロスト選手は「新型ダスターを氷上でドライブするのが今から楽しみ。2010年のアンドロス・トロフィでは、新型のポテンシャルの高さを証明して見せるよ」と、早くも闘志を燃やしている。