フォルクスワーゲンオブアメリカは12日、『ジェッタTDI』のワンメークレース、「ジェッタTDIカップ」の2009年チャンピオンが、2010年に欧州で行われる「シロッコカップ」に参戦すると発表した。
ジェッタTDIカップは2008年にスタート。2.0リットル直4ターボディーゼル「TDI」(170ps)にDSGを組み合わせたジェッタTDIで争うワンメークレースで、毎回白熱したバトルが展開されている。
2009年シーズンは、Timmy Megenbier選手が優勝。全10戦中3戦に勝利し、ポールポジションは2回、2位に29ポイント差をつけるという強さを見せつけた。
このTimmy Megenbier選手が2010年、米国から欧州に舞台を移し、「シロッコカップ」にステップアップする。シロッコカップは、6年間続いた「ポロカップ」の後継レースに位置づけられ、2010年のDTM(ドイツツーリングカー選手権)のサポートレースとして開催。燃料は環境に優しいバイオCNG(圧縮天然ガス)を使用するのが特徴だ。
エンジンは2.0リットル直4ターボ「TSI」で、最大出力223ps/6000rpm、最大トルク28kgm/3000rpm。バイオCNG燃料を使用することで、CO2排出量は約80%削減した。このエンジンは追い越し時などに数秒間、ブーストアップが可能で、その時の最大出力はプラス30psの253psに到達。トランスミッションはパドルシフト付きの6速「DSG」で、駆動方式はFFだ。
Timmy Megenbier選手は、「ジェッタTDIカップとは環境は大きく変わるけれど、うまく適応して見せるよ」とコメントしている。
2010年のシロッコカップには、毎回豪華なゲストドライバーが招待され、F1、DTM、ラリー、ルマン、テレビスターなどが参戦する予定。Timmy Megenbier選手の活躍に期待。