【新聞ウォッチ】トヨタ、通期も最終赤字、本格回復になお「課題」

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気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。

2009年11月6日付

●日航16路線廃止(読売・1面)

●トヨタ営業赤字4000億円縮小、10年3月期予想エコカー好調(読売・2面)

●ビッグ3強気の新戦略、販売失速の恐れ、本格回復には時間も(読売・8面)

●車7社が上方修正、通期業績予想円高など懸念は多く(読売・9面)

●レクサス暴走事故、トヨタ報告に不服、米交通安全局(読売・9面)

●フェラーリFIA非難、大揺れF1界(読売・23面)

●ルノーもF1撤退検討か、英報道(朝日・25面)

●HV車音出し義務化、国交省委案(朝日・38面)

●日産EV予約希望登録開始(毎日・8面)

●SAI予約1万台超、プリウスは5カ月首位(産経・11面)

●価格に失望、三洋株急落、TOB開始(東京・9面)

●NEC1500億円増資、月内にも公募で、本業に成長資金(日経・1面)

●トヨタ、森ビル大型商業施設先送り、東京・お台場 都も容認の方向(日経・15面)

●ブリヂストン、初の赤字に、今期最終100億円(日経・17面)

ひとくちコメント

前期の「赤字転落」、「下方修正」から一転、「黒字転換」,「上方修正」の文字がおどる09年中間決算発表もピークを迎えた。そんな中、トヨタ自動車も中間決算を発表したが、7 - 9月期は最終損益で黒字化し、赤字幅が半減、業績見通しも従来予想から「上方修正」した。

きょうの各紙もトヨタの中間決算を大きく取り上げているが、1面では「赤字半減」(毎日)「赤字幅縮小」(産経),「7-9月黒字」(日経)などと、前向きな見出しが目立つ。しかし、経済面の解説記事になると、「周回遅れの回復」(毎日)、「体質改善道半ば」(東京),「回復どこまで、生産余剰300万台分」(日経)などと、回復には限定的な見方をしている。

緊急収益改善策が想定を上回る成果を上げたほか、エコカー減税など各国の販売支援策が背景にあるためだ。このため、毎日は「ホンダや日産自動車が10年3月期に営業黒字を確保することを考えれば、周回遅れの感は否めない」とし「トヨタの業績の本格回復には過剰生産能力解消や新興国での新車販売拡大がカギとなりそうだ」と指摘。日経も「本格的な収益回復には余剰生産能力の圧縮などが課題となる」と報じている。

豊田章男社長はF1撤退会見で「社長になったら立場が変わった」と語っていたが、この先も赤字脱却のための「苦渋の決断」が迫られることになるだろう。

《福田俊之》

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