英国日産は26日、9月10 - 13日に英国で開催されるドラッグレース最終戦、「FIAヨーロピアンファイナル」に、『350Z』(日本名:先代『フェアレディZ』)をベースにしたマシンが出走することを明らかにした。このマシン、最大出力1900ps、0 ‐ 96km/h加速1.2秒というモンスターだ。
ドラッグレースは、米国で生まれたモータースポーツ。静止状態から4分の1マイル(約402m)の直線を加速し、そのタイムを競う。1000psオーバーの怪物マシンが轟音と激しいタイヤスモークを上げながら走行する様子は、迫力満点だ。
9月10 - 13日、英国サンタポッドレースウェイではドラッグレース欧州選手権の最終戦を開催。チーム「プロジェクトZed」から出走するフェアレディZは、オーナー兼ドライバーのジョン・ブラッドショー氏がステアリングホイールを握る。
このフェアレディZ、市販車と同じ3.5リットルV6をベースにしながら、過給器やナイトロ燃料を装備することで、最大出力は驚異の1900psを発生。外観こそフェアレディZを模しているが、ベースとなったエンジンを除けば、ほとんど別モノのモンスターマシンである。
その怪物ぶりを示すのが加速性能。0-96km/h加速はわずか1.2秒。270km/hには4.1秒で到達し、6.6秒あれば346km/hに届く。ほとんどジェットエンジンの世界である。
実は現在、欧州における日本車のドラッグレース最速記録を保持しているのは日産車だ。2008年に1997年式『スカイライン』の「GTS-t」グレードを1150psまでフルチューンし、0-402m加速タイム7.68秒という記録を打ち立てた。この時の速度は285km/hに達している。
ジョン・ブラッドショー氏は、「目標は新記録達成。日産のエンジンなら、そのポテンシャルは十分あるからね」と意気込みを語る。
欧州でもドラッグレースの主流はアメリカンV8エンジン搭載車だが、フェアレディZは3.5リットルV6ベースでライバルに挑む。果たして、新記録達成なるか!?